クローゼット内部を調湿ボードでDIY

除湿剤代わりの役目を果たす調湿ボードとは

梅雨時や冬の結露シーズン、クローゼットや押入れを開けた瞬間にモワッとする湿気や、カビ臭さを感じたことはないでしょうか。

使い捨ての除湿剤をいくつ置いてもすぐに水が溜まってしまうような場所には、壁自体に湿気を吸わせる調湿建材を施工するリフォームが最も効果的で、恒久的な解決策となります。

調湿ボードとは、珪藻土や高機能なセラミックスなどを原料としたパネル状の建材のことです。

室内の湿度が高い時には湿気を吸収し、乾燥している時には放出する「呼吸」を行うことで、カビやダニが繁殖しにくい湿度(40%〜60%程度)にコントロールしてくれます。

また、多くの調湿ボードには脱臭効果もあるため、衣類や布団に染み付く嫌なニオイを防げるのも大きなメリットです。

材料の選び方と費用の目安

DIYで施工する場合、機能性はもちろんですが、加工のしやすさが選定の鍵となります。
代表的な製品にはLIXILの「エコカラット」や、大建工業の「さらりあ〜と」、三菱ケミカルの「モイス」などがあります。

クローゼット内部におすすめなのは、カッターナイフで切断が可能で、施工が比較的容易なボードタイプやパネルタイプです。

タイル状のエコカラットはデザイン性が高いですが、切断に専用工具が必要な場合があり、見えない収納内部に貼るにはコストも高めです。

一方、石膏ボードベースの調湿パネル(さらりあ〜と等)であれば、カッターで数回切り込みを入れるだけでパキッと折ることができ、費用も1平方メートルあたり約3,000円〜5,000円程度に抑えられます。

まずは施工したい面積(背面と側面)を測り、予算と加工の難易度に合わせて材料を選びましょう。

施工前の重要準備と下地処理

ボードを貼り始める前に、絶対に欠かせない工程があります。それは既存のカビの除去と乾燥です。
調湿ボードは湿気をコントロールしますが、すでに生えているカビを殺菌する能力はありません。

カビの上からボードを貼ってしまうと、裏側でカビがさらに繁殖し、健康被害の原因となります。

クローゼットの中身を全て出し、アルコール(消毒用エタノール)を使って壁面を徹底的に拭き上げます。
黒カビが酷い場合は、塩素系漂白剤を薄めて拭き取り、その後水拭きをして成分を落としてください。

そして、扇風機やサーキュレーターを当てて、壁を完全に乾燥させます。
この乾燥が甘いと、施工後の接着不良の原因にもなります。

また、壁紙が貼ってある場合は、原則としてその上から施工が可能ですが、もし壁紙が湿気で浮いていたり剥がれかけていたりする場合は、剥がしてから施工した方が長持ちします。

下地がベニヤ板や石膏ボードであれば、そのまま貼り付けの工程に進めます。

接着剤とタッカーを使った貼り付け手順

材料と下地の準備ができたら、いよいよ貼り付け作業です。
調湿ボードの固定には、専用の弾性接着剤と強力両面テープの併用、もしくはタッカーを使用します。

カットと割り付け

まずは壁のサイズに合わせてボードをカットします。
壁の端は必ずしも直角とは限らないため、きっちり測りすぎると入らないことがあります。
2〜3mm程度の隙間を見込んで少し小さめにカットするのがコツです。

カッターを使用する場合、定規をあてて同じラインを数回強めに切り込みます。
その後、テーブルの角などを利用して体重をかけると、切り込みに沿って綺麗に折れます。
切断面のバリは、カッターの背やヤスリで削って滑らかにしておきましょう。

接着と固定のテクニック

ボードの裏面に、厚さ1mm程度の強力両面テープを四隅と中央に貼ります。
これは接着剤が乾くまでの仮止めの役割を果たします。

そして、テープ以外の部分に、コーキングガンを使って専用接着剤を波線状に塗布しましょう。
接着剤の量はケチらず、メーカー指定の量を守ることが落下防止の鉄則です。

ボードを壁に押し当て、手で叩くようにして圧着してください。

もし下地がベニヤ板で、釘や針が効く素材であれば、接着剤と併用してタッカーやフィニッシュネイルをボードの継ぎ目や端に打ち込むと、より強固に固定できます。

ただし、エコカラットのような割れやすい素材には釘は打てないため、接着剤のみで施工します。

ボード同士の継ぎ目は、突き付け(隙間なく並べる)で施工するのが一般的ですが、見た目を気にする場合は、専用のジョイナーを入れるか、少し隙間を空けてコーキング材で埋める方法もあります。

クローゼット内部であれば、突き付け施工で十分な効果と見た目が得られます。
最後に半日〜1日程度、扉を開けたまま接着剤を乾燥させれば完成です。

これでジメジメした空間が、驚くほどカラッとした収納スペースへと生まれ変わります。