インパクトレンチとは
インパクトレンチは、電気や圧縮空気を動力源として、内蔵されたモーターを回転させる電動工具です。
工具の一つとして、ボルトやナットを回す際に使用しますが、手動で行うよりもより強力に締め付けを行うことができるものです。
インパクトレンチには、もう一つハンマー式のタイプがあります。
構造上は、ほとんど同じものですが、ハンマー式の場合、ドライバーが回転するとハンマーとフレームも同時に回転するのが特徴です。
仕組みとしては、ハンマーがアンビルに衝撃を与え、その衝撃によりその先のボックスレンチを回す事ができます。
トルクが非常に高いため、手動よりも簡単にボルトやナットの締め付けや、取り外しを行うことができます。
インパクトレンチとインパクトドライバーの違い
インパクトレンチとよく似たものに、インパクトドライバーというものがあります。
インパクトドライバーは、インパクトレンチと同様に、回転による衝撃を利用して、ねじを回すドライバーの事です。
インパクトレンチと異なるのは、高い回転トルクと同時に、ねじその物に垂直方向の打撃力を与える効果を持つということになります。
つまり、双方ともに、回転方向に対し、打撃を加え回転と打撃で高い締付力を発揮するという点で同じですが、締付トルクに大きな違いがあります。
インパクトレンチには、高いトルクを引き出す必要があるため、高出力のモーターが使用されています。
形もよく似ていますので、購入する際には間違えることのないよう選びましょう。
インパクトレンチの使い方
高い出力により、インパクトレンチは、太いボルトやナットの取り外しや締め付けを非常に楽にしてくれます。
日常生活では、あまり利用することはありませんが、バイクや車などを所有しているのであれば、インパクトレンチの利用頻度は高くなります。
というのも、車やバイクはタイヤ交換など、ボルトやナットを利用する頻度が、かなり高めだからです。
車のタイヤ交換はもちろんのこと、冬場などはラジアルタイヤなどと交換することも多いはずです。
手動でのボルトやナットの、締め付けや取り外し作業は、かなり力仕事になりやすいからです。
あくまでも、インパクトレンチは仮止めで使用し、最終的には手動で締め付けを行います。
おすすめのインパクトレンチの選び方
まず初めに、インパクトレンチの選び方として、トルクの確認を行っておきましょう。
というのも、インパクトレンチの場合、高出力のプロ仕様とDIY用とに分かれるからです。
もちろん、トルクが高いほど高性能なのですが、締め付けがあまり強過ぎてしまうと、ナットやボルトの破損につながるため、かえって扱いにくくなってしまうからです。
タイヤ交換に使うのであれば、普通車の場合で90~110N・m程度、軽自動車の場合は70~90N・m程度。
こうしたクラスで十分ですので、これを目安にインパクトレンチを選ぶと良いでしょう。